十六FG、連結経常利益36.9%増 政策株式縮減と円債入替、第2次中計目標を上方修正
株式会社十六フィナンシャルグループが2026-06-11に提出した有価証券報告書について、中期経営計画の修正、政策株式縮減と円債入替、新本社移転に関連する損失、連結経営成績を整理します。
記事の要点
- 会社は、政策金利の引上げに伴う影響などを踏まえ、2025年11月に第2次中期経営計画の計数目標を上方修正したと説明しています。
- 会社は、円債の入れ替えにより国債等債券損益が減少し、政策株式の縮減方針に基づく売却により株式等関係損益が増加したと説明しています。
- 16FGオフィス&パーク(仮称)への移転に関連した減損損失の計上などにより、特別損益が減少しました。
- 連結経常収益は前連結会計年度比32,792百万円増加の169,093百万円、経常利益は同11,528百万円増加の42,766百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同6,540百万円増加の27,380百万円でした。
- 連結営業活動によるキャッシュ・フローは190,319百万円の支出、連結投資活動によるキャッシュ・フローは224,979百万円の収入、連結財務活動によるキャッシュ・フローは10,190百万円の支出でした。
数字の背景と確認点
業績数値と会社説明を分けて、次回開示で追う論点を整理します。
事業の内容
金融グループの事業構成
会社は、政策金利の引上げに伴う影響などを踏まえ、2025年11月に第2次中期経営計画の計数目標を上方修正したと説明しています。2027年度目標に対する2025年度実績は、連結当期純利益が28,000百万円以上に対して27,300百万円、連結ROEが6%以上に対して6.16%、連結自己資本比率が11%以上に対して11.53%でした。会社は、2026年度に預金と貸出金の重要性が増すなか、十六銀行を中心に顧客の資金ニーズへ対応し、第2次中期経営計画の4つの戦略をより実行段階へ移す方針を示しています。
2027年度の計数目標に対する連結当期純利益、連結ROE、連結自己資本比率の進捗。
重要な事象
利益に影響した項目
国債等債券損益は前連結会計年度比11,173百万円減少の△26,770百万円、株式等関係損益は同15,720百万円増加の31,571百万円でした。与信関係費用は前連結会計年度比357百万円増加の2,502百万円でした。特別損益は前連結会計年度比2,267百万円減少の△2,882百万円でした。会社は、円債の入れ替えオペレーションにより国債等債券損益が減少し、政策株式の縮減方針に基づく売却により株式等関係損益が増加したと説明しています。また、16FGオフィス&パーク(仮称)への移転に関連した減損損失の計上などにより、特別損益が減少したと説明しています。
国債等債券損益△26,770百万円、株式等関係損益31,571百万円、与信関係費用2,502百万円、特別損益△2,882百万円の推移。
業績ハイライト
連結経営成績
連結経常収益は前連結会計年度比32,792百万円増加の169,093百万円、連結経常費用は同21,264百万円増加の126,326百万円でした。連結経常利益は前連結会計年度比11,528百万円増加の42,766百万円でした。親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比6,540百万円増加の27,380百万円でした。資金運用収支は前連結会計年度比7,763百万円増加の62,179百万円、役務取引等収支は同2,870百万円増加の20,381百万円、その他業務収支は同11,540百万円減少の△22,214百万円でした。会社は、資金運用収益と株式等売却益の増加などにより経常収益が増加し、資金調達費用の増加などにより経常費用が増加したと説明しています。
銀行業セグメントの資金運用収益と資金調達費用の推移、および連結経常利益への反映。
財政状態
財政状態と主要勘定
連結総資産は前連結会計年度末比69,459百万円減少の7,526,018百万円、負債は同119,186百万円減少の7,052,741百万円、純資産は同49,726百万円増加の473,276百万円でした。預金等は前連結会計年度末比13,600百万円増加の6,381,470百万円、貸出金は同72,259百万円増加の5,076,206百万円でした。有価証券は前連結会計年度末比194,495百万円減少の1,112,551百万円でした。2025年度の連結自己資本比率は11.53%でした。
預金等6,381,470百万円、貸出金5,076,206百万円、有価証券1,112,551百万円の残高推移。
セグメント別業績
セグメント別の損益
銀行業は、経常収益が前連結会計年度比33,830百万円増加の134,722百万円、セグメント利益が同11,348百万円増加の40,185百万円でした。リース業は、経常収益が前連結会計年度比964百万円減少の27,480百万円、セグメント利益が同156百万円増加の963百万円でした。金融商品取引業、クレジットカード業などのその他は、経常収益が前連結会計年度比4,834百万円増加の22,968百万円、セグメント利益が同4,319百万円増加の13,025百万円でした。
銀行業、リース業、その他の経常収益とセグメント利益の推移。
キャッシュフロー
キャッシュ・フロー変化の背景
営業活動によるキャッシュ・フローは190,319百万円の支出となり、前連結会計年度の2,876百万円の収入から支出に転じました。投資活動によるキャッシュ・フローは224,979百万円の収入で、前連結会計年度は107,834百万円の収入でした。財務活動によるキャッシュ・フローは10,190百万円の支出で、前連結会計年度は8,912百万円の支出でした。現金及び現金同等物の期末残高は当連結会計年度中に24,471百万円増加し、1,094,537百万円となりました。会社は、営業活動によるキャッシュ・フローが借用金の減少などにより支出となり、投資活動によるキャッシュ・フローが有価証券の売却などにより収入となったと説明しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払などにより支出となりました。
借用金の減少と有価証券の売却が各キャッシュ・フローへ与える反映。
開示内容の整理
金融グループの事業構成
当社グループは、銀行業務を中心にリース業務などの金融サービスを提供し、銀行業とリース業を報告セグメントとしています。銀行業では預金、貸出、有価証券投資、為替などを扱い、リース業では地域のリース需要に対応しています。セグメント情報では、一般企業の売上高に代えて経常収益を記載しています。
- EDINET原本 PDF 124ページ
連結経営成績
連結経常収益は前連結会計年度比32,792百万円増加の169,093百万円、連結経常費用は同21,264百万円増加の126,326百万円でした。連結経常利益は前連結会計年度比11,528百万円増加の42,766百万円でした。親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比6,540百万円増加の27,380百万円でした。資金運用収支は前連結会計年度比7,763百万円増加の62,179百万円、役務取引等収支は同2,870百万円増加の20,381百万円、その他業務収支は同11,540百万円減少の△22,214百万円でした。
- EDINET原本 PDF 37ページ
- EDINET原本 PDF 38ページ
財政状態と主要勘定
連結総資産は前連結会計年度末比69,459百万円減少の7,526,018百万円、負債は同119,186百万円減少の7,052,741百万円、純資産は同49,726百万円増加の473,276百万円でした。預金等は前連結会計年度末比13,600百万円増加の6,381,470百万円、貸出金は同72,259百万円増加の5,076,206百万円でした。有価証券は前連結会計年度末比194,495百万円減少の1,112,551百万円でした。2025年度の連結自己資本比率は11.53%でした。
- EDINET原本 PDF 10ページ
- EDINET原本 PDF 37ページ
セグメント別の損益
銀行業は、経常収益が前連結会計年度比33,830百万円増加の134,722百万円、セグメント利益が同11,348百万円増加の40,185百万円でした。リース業は、経常収益が前連結会計年度比964百万円減少の27,480百万円、セグメント利益が同156百万円増加の963百万円でした。金融商品取引業、クレジットカード業などのその他は、経常収益が前連結会計年度比4,834百万円増加の22,968百万円、セグメント利益が同4,319百万円増加の13,025百万円でした。
- EDINET原本 PDF 37ページ
キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは190,319百万円の支出となり、前連結会計年度の2,876百万円の収入から支出に転じました。投資活動によるキャッシュ・フローは224,979百万円の収入で、前連結会計年度は107,834百万円の収入でした。財務活動によるキャッシュ・フローは10,190百万円の支出で、前連結会計年度は8,912百万円の支出でした。現金及び現金同等物の期末残高は当連結会計年度中に24,471百万円増加し、1,094,537百万円となりました。
- EDINET原本 PDF 37ページ
トップリスク
2026年3月の取締役会では、預金獲得競争の激化、景気後退・金融市場の混乱、地政学リスクの深刻化、生成AI・DXの急激な進展、人口減少・少子高齢化などをトップリスクとして選定しました。同じトップリスクには、コンプライアンス、金融犯罪、サイバー攻撃・システム障害、気候変動、自然災害の激甚化も含まれます。
- EDINET原本 PDF 32ページ
利益に影響した項目
国債等債券損益は前連結会計年度比11,173百万円減少の△26,770百万円、株式等関係損益は同15,720百万円増加の31,571百万円でした。与信関係費用は前連結会計年度比357百万円増加の2,502百万円でした。特別損益は前連結会計年度比2,267百万円減少の△2,882百万円でした。
- EDINET原本 PDF 47ページ
確認しておきたいポイント
- 2027年度の計数目標に対する連結当期純利益、連結ROE、連結自己資本比率の進捗
- 国債等債券損益△26,770百万円、株式等関係損益31,571百万円、与信関係費用2,502百万円、特別損益△2,882百万円の推移
- 銀行業セグメントの資金運用収益と資金調達費用の推移、および連結経常利益への反映
- 預金等6,381,470百万円、貸出金5,076,206百万円、有価証券1,112,551百万円の残高推移
- 銀行業、リース業、その他の経常収益とセグメント利益の推移
- 借用金の減少と有価証券の売却が各キャッシュ・フローへ与える反映
まとめ
- 会社は、政策金利の引上げに伴う影響などを踏まえ、第2次中期経営計画の計数目標を上方修正したと説明しています。
- 会社は、政策株式の縮減に伴う売却と円債の入れ替えを進め、新本社移転に関連する減損損失も計上したと説明しています。
- 連結経常収益、連結経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前連結会計年度比で増加しました。
- 主要勘定では預金等と貸出金が増加し、有価証券が減少しました。営業活動によるキャッシュ・フローは支出、投資活動によるキャッシュ・フローは収入となりました。