日立製作所、連結売上8.2%増 受注・売上拡大で連結総資産増
株式会社日立製作所が2026年6月22日に提出した有価証券報告書について、連結売上、親会社株主に帰属する当期利益、連結営業CF、連結総資産、重要事象、成長投資と株主還元方針を整理します。
記事の要点
- 連結売上は10,586,781百万円でした。
- 親会社株主に帰属する当期利益は802,368百万円でした。
- 連結営業CFは1,668,061百万円でした。
- 連結総資産は15,041,246百万円で、会社は受注・売上の拡大に伴う運転資金等の増加を説明しています。
- 減損損失は151,500百万円で、JCH株式売却に伴う事業再編等利益などにより事業再編等損益は131,800百万円の利益でした。
- 株主還元は、配当と自己株式取得を合わせた水準や財務状況、資本構成への影響を総合的に考慮して決定する方針です。
数字の背景と確認点
業績数値と会社説明を分けて、次回開示で追う論点を整理します。
業績ハイライト
連結売上と利益
連結売上は10,586,781百万円でした。連結税引前利益は1,273,109百万円でした。親会社株主に帰属する当期利益は802,368百万円でした。会社は、ビルシステム事業の新設昇降機の需要減少などによる減収要因があった一方、強いパワーグリッド需要を取り込んだエナジーセクターや、堅調な国内のデジタル需要を取り込んだデジタルシステム&サービスセクターなどにより増収になったとしています。
エナジーセクターのパワーグリッド需要とデジタルシステム&サービスの国内デジタル需要が、連結売上の内訳とセグメント別採算の推移にどう表れるか。
財政状態
連結総資産と資本合計
連結総資産は15,041,246百万円でした。連結資本合計は6,772,607百万円でした。会社は、総資産について、受注・売上の拡大に伴う運転資金等の増加により前年度末から増加したとしています。
連結総資産15,041,246百万円と現金及び現金同等物の残高推移、受注・売上拡大に伴う運転資金の内訳への反映を確認する。
キャッシュフロー
営業活動に関するキャッシュ・フロー
連結営業CFは1,668,061百万円でした。会社は、営業活動に関するキャッシュ・フローについて、事業再編等損益等を除く当期利益の増加や、前受金(契約負債)の獲得による収入の増加などによるものとしています。
連結営業CF1,668,061百万円について、前受金(契約負債)による収入と当期利益の内訳推移を確認する。
重要な事象
減損損失と事業再編等損益
減損損失は、デジタルシステム&サービスセグメントでファイルストレージ事業ののれんの減損損失を計上したことなどにより、151,500百万円でした。事業再編等損益は、JCH株式売却に伴う事業再編等利益の計上などにより、131,800百万円の利益でした。個別では、特別利益として関係会社株式売却益60,729百万円、投資有価証券売却益5,859百万円が示されています。
ファイルストレージ事業ののれん減損とJCH株式売却に伴う事業再編等利益について、計上額と時期、継続的な発生有無を分けて確認する。
その他
成長投資と株主還元の配分
同社は、主要な資金使途を成長に向けたM&A、人財への投資、設備投資や研究開発投資、株主還元等とし、コア・フリー・キャッシュ・フローと資産売却で得た資金を成長投資と株主還元にバランスよく配分する方針です。同社は、配当と自己株式取得について、創出するキャッシュを前提とした成長投資と株主還元への配分、株主還元全体の水準、財務状況や資本構成への影響を総合的に考慮し、経営環境等に応じて決定する方針です。同社は、Inspire 2027で売上年成長率7-9%、Adjusted EBITA率13-15%、キャッシュフローコンバージョン90%超、ROIC12-13%を経営上の業績目標としています。
成長投資、M&A、人財投資、設備投資、研究開発投資、株主還元への資金配分と運用の前提を確認する。
開示内容の整理
連結売上と利益
連結売上は10,586,781百万円でした。連結税引前利益は1,273,109百万円でした。親会社株主に帰属する当期利益は802,368百万円でした。
- EDINET原本 PDF 2ページ
- EDINET原本 PDF 114ページ
- EDINET原本 PDF 115ページ
- EDINET原本 PDF 128ページ
- EDINET原本 PDF 162ページ
連結総資産と資本合計
連結総資産は15,041,246百万円でした。連結資本合計は6,772,607百万円でした。
- EDINET原本 PDF 2ページ
営業活動に関するキャッシュ・フロー
連結営業CFは1,668,061百万円でした。
- EDINET原本 PDF 2ページ
- EDINET原本 PDF 116ページ
5セグメントとLumada
同社グループは、デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターを成長分野と位置付け、その他を加えた5セグメントで事業活動を展開しています。Lumada3.0では、グローバルに展開するプロダクトやITシステムをデジタライズドアセットと位置付けています。
- EDINET原本 PDF 8ページ
減損損失と事業再編等損益
減損損失は、デジタルシステム&サービスセグメントでファイルストレージ事業ののれんの減損損失を計上したことなどにより、151,500百万円でした。事業再編等損益は、JCH株式売却に伴う事業再編等利益の計上などにより、131,800百万円の利益でした。個別では、特別利益として関係会社株式売却益60,729百万円、投資有価証券売却益5,859百万円が示されています。
- EDINET原本 PDF 44ページ
- EDINET原本 PDF 184ページ
確認しておきたいポイント
- エナジーセクターのパワーグリッド需要とデジタルシステム&サービスの国内デジタル需要が、連結売上の内訳とセグメント別採算の推移にどう表れるか。
- 連結総資産15,041,246百万円と現金及び現金同等物の残高推移、受注・売上拡大に伴う運転資金の内訳への反映を確認する。
- 連結営業CF1,668,061百万円について、前受金(契約負債)による収入と当期利益の内訳推移を確認する。
- ファイルストレージ事業ののれん減損とJCH株式売却に伴う事業再編等利益について、計上額と時期、継続的な発生有無を分けて確認する。
- 成長投資、M&A、人財投資、設備投資、研究開発投資、株主還元への資金配分と運用の前提を確認する。
まとめ
- 日立製作所は、連結売上10,586,781百万円、連結税引前利益1,273,109百万円、親会社株主に帰属する当期利益802,368百万円を示しました。
- 増収の説明では、エナジーセクターのパワーグリッド需要と、デジタルシステム&サービスセクターの国内デジタル需要が挙げられています。
- 資金面では、連結営業CFが1,668,061百万円となり、会社は前受金(契約負債)の獲得による収入増加などを説明しています。
- 重要事象では、ファイルストレージ事業ののれん減損損失とJCH株式売却に伴う事業再編等利益が示され、成長投資と株主還元への配分方針も論点になります。