沖縄セルラー電話、連結営業収益2.4%増・当期純利益6.6%増 モバイル総合収入と端末販売収入が増加
沖縄セルラー電話株式会社が2026年6月9日に提出した有価証券報告書について、連結業績背景、サービス別実績、財政状態、キャッシュ・フロー、事業等のリスクを整理します。
記事の要点
- 当連結会計年度は、営業収益86,348百万円(前期比2.4%増)、営業利益18,693百万円(同5.2%増)、経常利益18,864百万円(同5.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益13,217百万円(同6.6%増)でした。会社は、親会社株主に帰属する当期純利益が過去最高益を更新したと説明しています。
- モバイルサービスは総契約数が前連結会計年度比8,800契約増加する一方、純増数は同3,700契約減少しました。FTTHサービスは累計回線数が同3,500回線増加する一方、純増回線数は同1,300回線減少しました。
- au でんきの純増件数は前期比2,300契約増加(104.5%増)の4,500契約、契約件数は同4,500契約増加(5.7%増)の81,600契約でした。
- 当連結会計年度末は、資産が前連結会計年度末比2,190百万円増加して120,457百万円、負債が530百万円減少して18,543百万円、純資産が2,720百万円増加して101,914百万円となりました。
- 営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度比1,237百万円増加の16,329百万円でした。一方、投資活動の支出は1,804百万円増加し、フリー・キャッシュ・フローは減少しました。
- 会社は、営業収益の増加についてモバイル総合収入や端末販売収入の増加などを挙げ、営業費用の増加について端末販売原価やモバイル販売関連コストの増加などを挙げています。
数字の背景と確認点
業績数値と会社説明を分けて、次回開示で追う論点を整理します。
業績ハイライト
営業収益と営業費用の増加要因
連結営業収益は前期比2,033百万円増加(2.4%増)の86,348百万円、連結営業費用は1,102百万円増加(1.7%増)の67,655百万円でした。営業利益は前期比931百万円増加(5.2%増)の18,693百万円、経常利益は936百万円増加(5.2%増)の18,864百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は814百万円増加(6.6%増)の13,217百万円でした。高速データ通信サービス、モバイルサービスのデータトラフィック増加に伴う通信設備の増設、FTTHサービスの設備拡張などを実施し、設備投資額は6,525百万円でした。会社は、営業収益が増加した要因としてモバイル総合収入や端末販売収入の増加などを挙げています。また、営業費用が増加した要因として端末販売原価やモバイル販売関連コストの増加などを挙げています。
モバイル総合収入と端末販売収入の推移、および端末販売原価・モバイル販売関連コストの営業利益への反映。
セグメント別業績
単一セグメントとサービス・事業部門別実績
単一セグメントのためセグメント別記載は省略されていますが、サービス別実績が開示されています。モバイルサービスは、純増数8,800契約で前連結会計年度比3,700契約減、総契約数698,900契約で同8,800契約増、端末販売台数157,400台で同2,000台増、モバイル総合収入46,049百万円で同1,835百万円増でした。FTTHサービスは、純増回線数3,500回線で前期比1,300回線減少(27.1%減)、累計回線数132,600回線で同3,500回線増加(2.7%増)でした。ライフデザインサービスで開示されたau でんきは、純増件数4,500契約で前期比2,300契約増加(104.5%増)、契約件数81,600契約で同4,500契約増加(5.7%増)でした。会社は、マルチブランド戦略の推進、ネットワーク品質の向上など顧客重視のサービスに取り組んだ結果、モバイルサービスの総契約数が前期比8,800契約増加(1.3%増)の698,900契約になったと説明しています。
モバイルサービスの総契約数増加と純増数減少の推移。 FTTHサービスの累計回線数・純増回線数と、au でんきの契約件数・純増件数の推移。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの変動要因
営業活動によるキャッシュ・フローは16,329百万円の収入で、前連結会計年度比1,237百万円増加しました。投資活動によるキャッシュ・フローは5,377百万円の支出で、前連結会計年度比1,804百万円支出が増加しました。財務活動によるキャッシュ・フローは11,039百万円の支出で、前連結会計年度比134百万円支出が減少しました。連結の現金及び現金同等物の期末残高は3,418百万円、フリー・キャッシュ・フローは10,951百万円でした。会社は、営業活動の収入増加について売上債権の増加額が前期に比べ減少したことなど、投資活動の支出増加について有形固定資産取得による支出増加や関係会社貸付金の回収減少など、財務活動の支出減少について自己株式取得による支出減少などを挙げています。
設備投資額と投資活動によるキャッシュ・フローの支出額の推移。
事業の内容
会社と事業の概要
会社は、中期経営計画でコア事業の安定成長と成長領域の拡大を進め、連結の成長領域の売上目標として2030年度に30,000百万円規模を目指すと説明しています。成長領域では、au でんき事業の拡大や、通信を基盤としたビジネス事業の提案領域拡大を掲げています。
成長領域の売上目標と、au でんき・ビジネス事業の拡大施策への反映。
事業等のリスク
通信障害・自然災害への対応
事業等のリスクとして、他の事業者や技術との競争、市場・事業環境の急激な変化に伴う契約数の維持拡大、通信料収入、販売関連コストなどの不確実性を開示しています。通信の秘密・顧客情報の漏洩やサイバー攻撃などによるサービス停止、品質低下、コスト増加の可能性を開示しています。通信ネットワークシステムや通信機器の障害などによるサービス停止が、財政状態や経営成績に影響する可能性を開示しています。通信設備の開発・運用、研究開発、端末調達などの取引でKDDI株式会社への依存度が高く、協力体制の変更などが事業に影響する可能性を開示しています。会社は、通信障害・自然災害・事故によるサービス停止や中断のリスク低減に向けて、ネットワークの信頼性向上、サービス停止の防止、災害時の通信確保に取り組み、災害発生時は24時間365日の通信疎通確保と施設の早期復旧に努めると説明しています。
ネットワーク品質向上、サービス停止防止、情報管理強化の取り組み状況の推移。
開示内容の整理
会社と事業の概要
当社グループは、連結子会社、関連会社、親会社のKDDI株式会社などで構成され、モバイルサービス、国内・国際通信サービス、インターネットサービスなどを提供する電気通信事業を主な事業内容としています。事業区分は電気通信事業の単一セグメントで、セグメント情報の記載を省略しています。連結子会社の沖縄セルラーアグリ&マルシェ株式会社は、2026年4月1日付で沖縄セルラーアスミュー株式会社へ社名を変更しています。
- EDINET原本 PDF 6ページ
- EDINET原本 PDF 32ページ
連結業績
連結営業収益は前期比2,033百万円増加(2.4%増)の86,348百万円、連結営業費用は1,102百万円増加(1.7%増)の67,655百万円でした。営業利益は前期比931百万円増加(5.2%増)の18,693百万円、経常利益は936百万円増加(5.2%増)の18,864百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は814百万円増加(6.6%増)の13,217百万円でした。高速データ通信サービス、モバイルサービスのデータトラフィック増加に伴う通信設備の増設、FTTHサービスの設備拡張などを実施し、設備投資額は6,525百万円でした。
- EDINET原本 PDF 31ページ
単一セグメントとサービス・事業部門別実績
単一セグメントのためセグメント別記載は省略されていますが、サービス別実績が開示されています。モバイルサービスは、純増数8,800契約で前連結会計年度比3,700契約減、総契約数698,900契約で同8,800契約増、端末販売台数157,400台で同2,000台増、モバイル総合収入46,049百万円で同1,835百万円増でした。FTTHサービスは、純増回線数3,500回線で前期比1,300回線減少(27.1%減)、累計回線数132,600回線で同3,500回線増加(2.7%増)でした。ライフデザインサービスで開示されたau でんきは、純増件数4,500契約で前期比2,300契約増加(104.5%増)、契約件数81,600契約で同4,500契約増加(5.7%増)でした。
- EDINET原本 PDF 32ページ
- EDINET原本 PDF 33ページ
財政状態
資産は前連結会計年度末比2,190百万円増加(1.9%増)の120,457百万円でした。負債は前連結会計年度末比530百万円減少(2.8%減)の18,543百万円でした。純資産は前連結会計年度末比2,720百万円増加(2.7%増)の101,914百万円、自己資本比率は82.2%でした。
- EDINET原本 PDF 33ページ
キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは16,329百万円の収入で、前連結会計年度比1,237百万円増加しました。投資活動によるキャッシュ・フローは5,377百万円の支出で、前連結会計年度比1,804百万円支出が増加しました。財務活動によるキャッシュ・フローは11,039百万円の支出で、前連結会計年度比134百万円支出が減少しました。連結の現金及び現金同等物の期末残高は3,418百万円、フリー・キャッシュ・フローは10,951百万円でした。
- EDINET原本 PDF 34ページ
事業等のリスク
事業等のリスクとして、他の事業者や技術との競争、市場・事業環境の急激な変化に伴う契約数の維持拡大、通信料収入、販売関連コストなどの不確実性を開示しています。通信の秘密・顧客情報の漏洩やサイバー攻撃などによるサービス停止、品質低下、コスト増加の可能性を開示しています。通信ネットワークシステムや通信機器の障害などによるサービス停止が、財政状態や経営成績に影響する可能性を開示しています。通信設備の開発・運用、研究開発、端末調達などの取引でKDDI株式会社への依存度が高く、協力体制の変更などが事業に影響する可能性を開示しています。
- EDINET原本 PDF 27ページ
- EDINET原本 PDF 28ページ
- EDINET原本 PDF 30ページ
確認しておきたいポイント
- モバイル総合収入と端末販売収入の推移、および端末販売原価・モバイル販売関連コストの営業利益への反映
- モバイルサービスの総契約数増加と純増数減少の推移
- FTTHサービスの累計回線数・純増回線数と、au でんきの契約件数・純増件数の推移
- 設備投資額と投資活動によるキャッシュ・フローの支出額の推移
- 成長領域の売上目標と、au でんき・ビジネス事業の拡大施策への反映
- ネットワーク品質向上、サービス停止防止、情報管理強化の取り組み状況の推移
まとめ
- 当連結会計年度は、営業収益86,348百万円、営業利益18,693百万円、経常利益18,864百万円、親会社株主に帰属する当期純利益13,217百万円となり、いずれも前期比で増加しました。
- サービス別では、モバイル総契約数、FTTH累計回線数、au でんき契約件数が増加した一方、モバイルとFTTHの純増数は減少しました。
- 資産と純資産は増加し、負債は減少しました。営業活動によるキャッシュ・フローの収入は増加しましたが、投資活動の支出も増加しました。
- 会社は、コア事業の安定成長と成長領域の拡大を進め、成長領域ではau でんき事業や通信を基盤としたビジネス事業の拡大を掲げています。