野村総合研究所、連結売上6.5%増 中計の数値目標を更新
株式会社野村総合研究所は2026年6月15日、第61期の有価証券報告書を提出しました。2026年3月期の売上、営業利益、親会社の所有者に帰属する当期利益、セグメント、キャッシュ・フロー、中計2028の目標を扱います。
記事の要点
- 連結売上は、前期比6.5%増の814,708百万円でした。
- 連結営業利益は、前期比56.8%減の58,273百万円でした。
- 親会社の所有者に帰属する当期利益は15,257百万円で、前期の93,762百万円を下回りました。
- 連結営業活動によるキャッシュ・フローは、前期比13.4%増の147,641百万円でした。
- 関係会社株式評価損48,892百万円を特別損失として計上しています。
- 会社は、中計2028の最終年度である2029年3月期の目標を、売上950,000百万円、営業利益200,000百万円、営業利益率21.1%としています。
数字の背景と確認点
業績数値と会社説明を分けて、次回開示で追う論点を整理します。
業績ハイライト
事業利益の位置づけ
連結売上は、前期比6.5%増の814,708百万円でした。連結営業利益は、前期比56.8%減の58,273百万円でした。親会社の所有者に帰属する当期利益は15,257百万円で、前期の93,762百万円を下回りました。事業利益は156,673百万円で、連結営業利益から一時的要因を除いた利益指標とされています。会社は、事業利益について、営業利益から一時的要因であるのれん減損及び固定資産減損等を除いた、恒常的な事業の業績を測る利益指標としています。
売上増と営業利益減の差の推移。確認対象は連結売上・連結利益です。事業別の変化も確認します。 事業利益と営業利益の差に含まれる一時的要因。
セグメント別業績
セグメントと受注
外部顧客からの受注金額は、金融ITソリューションが426,811百万円、産業ITソリューションが276,704百万円、IT基盤サービスが82,072百万円でした。金融ITソリューションの売上は405,152百万円、前年度比8.7%増で、営業利益は74,255百万円、同20.6%増でした。産業ITソリューションの売上は280,033百万円、前年度比1.5%増で、営業損失は74,616百万円でした。IT基盤サービスの売上は221,545百万円、前年度比10.0%増で、営業利益は38,564百万円、同27.1%増でした。会社は、金融ITソリューションの営業利益について、良好な受注環境や運用サービスの増加等により収益性が向上したとしています。会社は、産業ITソリューションについて、豪州のNRI Australia Limited及び北米のCore BTS, Inc.においてのれん等の減損損失を計上したことにより、営業損失74,616百万円となったとしています。
金融ITソリューションと産業ITソリューションの利益差。確認対象はセグメント別売上・利益です。
キャッシュフロー
営業活動による収入の増加
連結営業活動によるキャッシュ・フローは、前期比13.4%増の147,641百万円でした。連結投資活動によるキャッシュ・フローは△97,047百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは△90,781百万円でした。会社は、営業活動による収入について、減損損失計上前の連結営業利益の増加等により、前年度と比べ17,444百万円増加したとしています。
営業活動によるキャッシュ・フローと減損損失計上前の営業利益の関係。
その他
中期経営計画
会社は2026年4月に中計2028を策定し、AIによるビジネス変革、データセキュリティサービスの拡充、社会共創サービスの拡大を成長領域と定めています。中計2028の最終年度である2029年3月期の目標は、売上950,000百万円、営業利益200,000百万円、営業利益率21.1%です。会社は、中計2028でAIによるビジネス変革、データセキュリティサービスの拡充、社会共創サービスの拡大を成長領域と定め、顧客との価値共創を通じて持続的成長と持続可能な未来社会づくりを目指す方針です。
中計2028の売上、営業利益、営業利益率目標への進捗。
開示内容の整理
事業内容
同社グループ及び関連会社は、コンサルティングサービス、開発・製品販売、運用サービス、商品販売の4つのサービスを展開しています。セグメントは、主たるサービスの性質及び顧客・マーケットを総合的に勘案して区分されています。
- EDINET原本 PDF 6ページ
連結業績
連結売上は、前期比6.5%増の814,708百万円でした。連結営業利益は、前期比56.8%減の58,273百万円でした。親会社の所有者に帰属する当期利益は15,257百万円で、前期の93,762百万円を下回りました。事業利益は156,673百万円で、連結営業利益から一時的要因を除いた利益指標とされています。
- EDINET原本 PDF 2ページ
- EDINET原本 PDF 28ページ
- EDINET原本 PDF 29ページ
- EDINET原本 PDF 33ページ
- EDINET原本 PDF 85ページ
- EDINET原本 PDF 122ページ
- EDINET原本 PDF 137ページ
セグメントと受注
外部顧客からの受注金額は、金融ITソリューションが426,811百万円、産業ITソリューションが276,704百万円、IT基盤サービスが82,072百万円でした。金融ITソリューションの売上は405,152百万円、前年度比8.7%増で、営業利益は74,255百万円、同20.6%増でした。産業ITソリューションの売上は280,033百万円、前年度比1.5%増で、営業損失は74,616百万円でした。IT基盤サービスの売上は221,545百万円、前年度比10.0%増で、営業利益は38,564百万円、同27.1%増でした。
- EDINET原本 PDF 30ページ
- EDINET原本 PDF 34ページ
キャッシュ・フロー
連結営業活動によるキャッシュ・フローは、前期比13.4%増の147,641百万円でした。連結投資活動によるキャッシュ・フローは△97,047百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは△90,781百万円でした。
- EDINET原本 PDF 2ページ
- EDINET原本 PDF 29ページ
- EDINET原本 PDF 86ページ
財政状態
個別総資産は838,983百万円でした。個別純資産は449,254百万円でした。
- EDINET原本 PDF 3ページ
- EDINET原本 PDF 138ページ
- EDINET原本 PDF 139ページ
- EDINET原本 PDF 141ページ
- EDINET原本 PDF 142ページ
減損と関係会社株式評価損
NRI Australia Limitedは、当連結会計年度においてSQA Holdco Pty Ltdを子会社化し経営統合しているため、一体の資金生成単位として減損テストを実施しています。関係会社株式評価損48,892百万円を特別損失として計上しています。
- EDINET原本 PDF 105ページ
- EDINET原本 PDF 145ページ
- EDINET原本 PDF 146ページ
中期経営計画
会社は2026年4月に中計2028を策定し、AIによるビジネス変革、データセキュリティサービスの拡充、社会共創サービスの拡大を成長領域と定めています。中計2028の最終年度である2029年3月期の目標は、売上950,000百万円、営業利益200,000百万円、営業利益率21.1%です。
- EDINET原本 PDF 11ページ
確認しておきたいポイント
- 売上増と営業利益減の差の推移。確認対象は連結売上・連結利益です。事業別の変化も確認します。
- 事業利益と営業利益の差に含まれる一時的要因
- 金融ITソリューションと産業ITソリューションの利益差。確認対象はセグメント別売上・利益です。
- 営業活動によるキャッシュ・フローと減損損失計上前の営業利益の関係
- 中計2028の売上、営業利益、営業利益率目標への進捗
まとめ
- 当期は連結売上が前期比6.5%増の814,708百万円となる一方、営業利益は前期比56.8%減の58,273百万円でした。
- 親会社の所有者に帰属する当期利益は15,257百万円で、産業ITソリューションではのれん等の減損損失計上により営業損失74,616百万円となっています。
- 連結営業活動によるキャッシュ・フローは前期比13.4%増の147,641百万円で、投資活動によるキャッシュ・フローは△97,047百万円でした。
- 中計2028では、2029年3月期の目標として売上950,000百万円、営業利益200,000百万円、営業利益率21.1%を掲げています。