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日曜15分、報告書を読む入門153

同じ名前を3地点でたどる――事業・主な会社・セグメント利益

この回を終えると、会社が何を事業とし、どの主な会社がその事業に入り、報告セグメントの利益がどう変化したかを説明できる。見る場所は3つだけだ。同じセグメント名を目印に、事業内容、関係会社、セグメント情報をつなぐ。

シーズン13 / 12

この回でいちばん伝えたいこと

同じセグメント名をたどり、事業・主な会社・利益の変化をつなぐ。

はじめて読む人へ

先に、この言葉だけ

セグメント
事業を分けて見るために原本で使われる区分だ。同じ名称を目印に、離れた表をつなぐ。
関係会社
この回では、PDF表示8〜9ページの「関係会社の状況」に載る主な会社を指す。
報告セグメント
分けた財務情報があり、取締役会が経営資源の配分や業績の評価のために定期的に見る事業区分を基に決めた区分だ。
所有割合
「関係会社の状況」で会社ごとに確かめる割合だ。会社名や主要な事業と同じ行で読む。
セグメント利益
この原本の報告セグメント表では「税引前利益」を指す。
有価証券報告書の3地点を同じセグメント名でつなぐ流れ。PDF表示7ページの「事業の内容」ではセグメント名称、主な事業の内容、主な会社を横にたどる。8〜9ページの「関係会社の状況」では同じ名称の下で、子会社、会社名、主要な事業、所有割合を見る。148〜150ページの「セグメント情報」では報告セグメントの意味と変更説明を読み、期間、百万円単位、列、セグメント利益の行をそろえる。その他と調整額は4つの報告セグメントと分けて読む。
同じセグメント名を目印に、事業の説明、主な会社、利益の変化を3地点でつなぐ。 画像を押すと大きく表示できる。

この回を終えるとできること

原本の3地点で同じセグメント名をたどり、事業、主な会社、セグメント利益の変化を説明できる。

  • PDF表示7ページで、セグメント名称から事業内容と主な会社を横にたどる
  • PDF表示8〜9ページで、同じ名称の下にある会社形態、会社名、主要な事業、所有割合を見る
  • PDF表示148〜150ページで、期間、単位、列をそろえてセグメント利益の変化を読む

15分で3地点をつなぐ

教材はソフトバンクグループの有価証券報告書S100YGH5だ。原本を開き、1つのセグメント名を次の順で追う。ページごとに表の見方が変わるので、見る列も一緒に確かめる。

時間見る場所PDF検索語確認すること
4事業を知る|事業の内容7/315事業の内容PDF表示7/315ページの「事業の内容」へ移る。「セグメント名称」の列で名前を1つ選ぶ。その行を右へ進み、「主な事業の内容」と「主な会社」を対応させる。たとえばAIコンピューティング事業では、半導体チップの開発や販売などと、Arm Holdings plcなどの主な会社が同じ行にある。
4主な会社を確かめる|関係会社の状況8〜9/315関係会社の状況PDF表示8〜9/315ページへ移る。先ほど選んだセグメント名を探す。その下で「子会社」という会社形態を確認し、会社名、主要な事業の内容、所有割合を同じ行でたどる。この表は、今回の入力で確認できる主な関係会社の表として読む。
7利益の変化を見る|セグメント情報148〜150/315セグメント情報PDF表示148/315ページで「セグメント情報」を探す。まず「報告セグメントの概要」を読み、この原本での区分の意味と変更説明を確認する。次に149〜150/315ページで、2025年3月31日と2026年3月31日に終了した各1年間、単位:百万円、4つの報告セグメントの列をそろえる。「セグメント利益」の行を横に読み、同じ列の2期間を比べる。この利益は税引前利益だ。2025年値は変更後の報告セグメントに組み替えて表示されている。

原本でたどる

SBGの第46期有報で、セグメント利益の変化を探す

有価証券報告書S100YGH5 / 証券コード 9984

ここからは1問だけ、自分で原本を動かす。4つの報告セグメントの列を2期間で対応させる。答えとなる列と金額は先に示さない。

原本を開かないと解けない1問

原本で5分。前年差が最も大きい報告セグメントを探す

操作:原本を開く。PDF表示149/315ページと150/315ページへ移る。それぞれの表で、期間、単位:百万円、4つの報告セグメントの列、「セグメント利益」の行を確認する。

問題:4つの報告セグメントそれぞれについて、2025年と2026年のセグメント利益を対応させる。2026年値から2025年値を引いた前年差の絶対額が、最も大きい列はどれか。セグメント名、両期間の値、計算式を答えよう。

ヒント:「合計」「その他」「調整額」は比較対象に入れない。負の数を引くときは、かっこを付けて計算する。

答えを確認する

4つの報告セグメント内で前年差の絶対額が最も大きいのは、ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業だ。セグメント利益は、2025年3月31日に終了した1年間が△115,018百万円、2026年3月31日に終了した1年間が6,444,601百万円となる。前年差は6,444,601 -(-115,018)= +6,559,619百万円だ。2025年値は、変更後の報告セグメントに組み替えて表示されている。

巡回で防ぐ取り違え

同じ名称を目印にする3地点で同じセグメント名を探す。似た会社名だけで表をつながない。
関係会社の表を広げすぎないPDF表示8〜9ページは、今回の入力で確認できる主な関係会社の表として扱う。全子会社を網羅するとは断定しない。
変更後の区分で比べる2025年3月31日に終了した1年間の値は、変更後の報告セグメントに組み替えて表示されている。
4列の外を混ぜない4つの報告セグメントと、「その他」「調整額」を分ける。4列の増減を、連結利益への単純な寄与や原因とは読まない。

別の会社でも使う確認順

  1. 「事業の内容」で、セグメント名称、主な事業の内容、主な会社を横にたどる
  2. 「関係会社の状況」で、同じ名称の下にある会社形態、会社名、主要な事業、所有割合を見る
  3. 「セグメント情報」で、区分の意味と変更説明を読む
  4. 期間、単位、報告セグメントの列、利益の行をそろえて2期間を比べる
  5. その他と調整額を報告セグメントから分け、見つけた増減を原因や連結利益への単純な寄与へ広げない

この記事で確認した資料

まとめ

セグメント名は、離れた3地点をつなぐ目印になる。

事業の内容で何をするかを読み、関係会社の状況で主な会社を確かめ、セグメント情報で利益の変化を見る。

別会社でも、名称をそろえ、期間・単位・列・行を確認してから2期間を比べる。